はじめてネコを招いたときから、これから何年もいっしょに猫と付き合っていくんです。
まずは猫のことをしっかり知っておきたいもの。
からだのことやネコの気持ちなど、猫とはじめて暮らす方にとって知っておくといいことはたくさんあります。
一通り目を通していただき「ネコ」のことを正しく学び、楽しくスキンシップをしてくださいね!
知っておくといいコトは、大きく分けて3つ。
- 猫のカラダの名前としくみ
- ネコの生活スタイル
- ネコの気持ちとボディーランゲージ
今回のブログは『ネコのカラダの名前としくみ』。
猫には人と同じ名前がついたところや、特徴的な名前がついている場所があります。
違う名前の部分や同じ名前の部分を理解して、しっかりスキンシップを取りながら、あっという間に過ぎ去ってしまう子猫との生活を楽しみましょう。
今は医療が発達しているので、10年以上ものあいだネコは長生きする動物です。これから長いお付き合いになるので、猫という動物の生活スタイルをしっかり理解した上でISOUROUしてもらいましょう。
出し入れ自由のネコの爪(爪の説明書)
猫科特有の、とっても特徴的な部分。
「鈎爪(かぎづめ)」と呼ばれ、湾曲して尖っています。
出し入れ自由で獲物を押さえてキープしたり、爪を出していないときは音を一切させずに移動します。
木登りするときなど、すべってしまう状況ではしっかりと爪を出しています。
高いところに登るときはしっかり爪を出す行動を知っていると、お家の中で高いところに登る際、滑らないような素材をつかって角を加工したりしてあげるのも飼い主さんの勤めでもあるかなと思いますよー。
また首に鈴がついていないと、歩いている時には音を立てないので、真後ろに猫がいたー!と驚くこともあるんです!
家事などに集中していると、知らないうちに足元にスリスリし始めてビックリすることも多々あります。
またときには、爪が武器にもなっちゃいます。
爪の出し入れがまだ完璧じゃない子猫時代のチョンチョンに尖った爪は、人間の皮膚をすぐに傷つけてしまうので危ないですよ〜。
とくに子猫時代は、飼い主とのスキンシップがまだ整ってませんから手加減を知りません。
子猫を抱っこした時にお腹が離れる瞬間に怖がり、爪を立てて離れないように抵抗します。
胸元で抱っこしていると、暴れて腕や胸などをガッツリとひっかかれることもあるので気をつけましょうね!
ネコの肉球は可愛くて柔らかい!(にくきゅうの説明書)
神経がいっぱい集まっている、猫が一番敏感に反応するところ「肉球」。
神経が密集していて、とっても敏感です。
人間と同じくらい指先に神経が集中しているので、前足で獲物などを「ちょんちょん」と触って確認する仕草をします。
歩くときのクッションにもなっていて、発汗作用がある部分。
発汗した水分で滑り止めにもなり、体の状態では肉球を触れると冷たかったり暖ったりします。
肉球の種類
- 指球 ・・・・・・ 人で例えると、指の腹にあたります。
- 掌球 ・・・・・・ 人間に例えると、掌(てのひら)です。
- 手根球 ・・・・・・ 前足首を守る肉球。人間でいうと、親指や小指の根元にある手首に近いところの膨らみ。
手根球の近くにある触毛(しょくもうの説明書)
手根球のあたりにある、長い毛。
他の体毛より少し長くて硬いこの触毛は、毛の根元の神経が発達していて、ジャンプするときや障害物の距離をこの触毛で測っています。
他の体毛とは違い、毛の根元に神経がくっついています。
そのおかげで、いろいろな状況判断にも一役買っているのです。
他の体毛より少し長くて硬いこの触毛は、毛の根元の神経が発達していて、ジャンプするときや障害物の距離をこの触毛で測っています。
手根(しゅこん)は8個の骨の集合体(しゅこんの説明書)
人間でいうと手首に該当します。
いっけん肘(ひじ)のように錯覚してしまいますが、人間でいうところの手首です。
この手根は「手根骨」という、8個の小さな骨が集まった構造になっていて、その集合体の柔軟性のおかげで、足先が自由自在に動かすことができます。
手首を横にして物を触ったり、爪を噛んだりしぐさも可愛いですね!
ネコの肘は大事なジャンプのきっかけつくり(ひじの説明書)
上体を下げたり(伏せたり)、下げた状態から起き上がる時に支える前足の部分。
肘を曲げた状態で力を蓄えて、蓄えた力を一気に放出してジャンプするキッカケにします。
肘の役割は重要で、犬とは違い90度に面している壁などを登れるので飛ぶときは距離をなるべく短くするため壁際に近いところに。
肘を曲げた状態のまま上体をしっかりと伏せて力を蓄え、目標とする向きまでイッキに肘を伸ばして体を持ち上げ、後ろ足で蹴り上げジャンプし高いところに到達します。
この一連の工程で、肘はとても大事なはたらきをしています。
膝のはたらきとは(ひざの説明書)
ひざも肘と同じように、蓄えた力を使って一気に曲げ伸ばしができる、瞬発力のあるとっても強力な「バネ」と化します。
この強力なバネをつかって、高いところに登ったり瞬発力のある走りを生んでいます。
ネコの跳躍力は自分の体長の「5倍」という、棒高跳びの選手のような高さにまで達することができるのです。
肘と膝を上手に使い、空間を上手に利用した行動ができるんですね!
バランスと感情のしるし、尾の役目(しっぽの説明書)
走るときや狭い場所など、微妙な体のバランスを尻尾で絶妙にバランスをとっています。
幅の狭い薄型テレビの上を歩いたり、そこに登ったりする時には上手に動かしていますね!
ネコの気分や感情は尾を振ったり、打ち付けたりしながら表現します。
子猫の時期は、母親の尾を目印にして行動されるとも言われています。
ネコはバレエダンサーのようにいつも爪先立ち(ひせつの説明書)
人間でいうと、足の踵(かかと)です。
飛節(かかと)は高い位置にあって、ネコの後ろ足はつねに爪先立ちになっています。
まるでバレエダンサーのような状態といったら大変そうですが、地面との摩擦がすくなくなるので蹴り出す力が一点に集中し、そのためにキックする力が強くなるんです。
ネコ特有の「一気にダッシュ!」は、類まれな太ももの筋肉と爪先立ちがあるから可能なんですね〜。
犬にも負けない?!超音波も聞き取れるすごい耳(みみの説明書)
人間の聞こえる周波数は2万ヘルツと言われますが、猫にはその2.5倍の能力があります。
可聴周波数は5万ヘルツあり、人間では到底聞こえない領域まで聞こえています。
屋根の上のネズミや、外を飛んでいる鳥など、家の中にいる猫ですが小さな物音にもならない超音波は、20m離れてても聞こえるそうです。
ネコが耳を自在に動かせるのは、耳を動かす筋肉もかなり発達していて、この筋肉も人間の5倍の筋肉繊維があるためできる技です。
- 房毛 ・・・
耳の先をよく見ると少し長い毛があります。
これはちょっとでも超音波を集めて聴きやすくするためだそうです。 - 通称「小袋」・・・
ネコの耳の外側付け根をよく見ると、人間によく似た渦巻き(二重の部分)があります。これは耳を頻繁に動かすので、二重になっているという説もありますが、はっきりとした答えはわかっていません。
一緒に暮らしているネコが家の中で両耳をいろいろな方向に動かしているとき、きっと何かが気になって集中しているんでしょう、寝ている時に飼い猫の名前を呼んだら、耳だけこちらを向いてるなんてネコらしくって可愛いですね!
色がいろいろ!ネコの目は動くものが大好き(めの説明書)
動体視力は卓球選手並み。
見える範囲は人間より広く、動くものにとても反応しやすい構造になっています。
黒目が丸くて可愛いときは、瞳孔が開いてる証拠。
まん丸目玉になると、闇の中でもモノの全体がうっすらと見えて形の認識ができます。
昼間は縦にシュッっとした形になり、カッコいいバージョン。
縦になるのは瞬膜(しゅんまく)といって、目頭の奥にあり目を閉じると現れる膜です。
この瞬膜は目の乾燥と保護をする働きがあります。
昼間と夜間ではスタイルが違うギャップのある目。
昼間のカッコいい目は凛々しいし、夜のまん丸した目はまるでぬいぐるみのようですね。
ネコも嗅覚はすごいんです!(はなの説明書)
ネコの嗅覚も並外れています。
人間と比較すると20万倍の嗅覚があると言われています・・・。
20万倍って??
凄すぎてよくわかりませんね!汗
例えていうと、500m先のかすかな匂いもわかるレベル。
ネコは自分のテリトリー(縄張り,領域)を守るためにいたるところに体をこすりつけて匂いつけします。(飼い主さんの匂いとか、安全な食べ物とかを判別しています)
- 鼻鏡 ・・・・・・・鼻先の頭部分。少し湿っていて、匂いの分子がくっつきやすく嗅ぎやすい構造になってます。
鼻に触れるとしっとりとした感触を確かめることは健康管理のひとつになります。ちなみに、犬はネコの10倍の嗅覚があるそうです。
10分の1とはいえ、ネコもスゴイので上手に調教したら犬のように麻薬「ネコ」の仕事できそうですけどね!空港にネコ。ほっこりしそうですね!笑
感度じゅうぶん!通り抜けの達人「ネコ」(ヒゲの説明書)
自分が通れる幅を測ってるセンサー、「ヒゲ」。
顔全体にあり、ヒゲには全部で5つの種類があります。
- 眉上毛 ・・・ 目の上にある毛
- 上唇毛 ・・・ 口元にある毛
- 頬毛 ・・・・ 頬から生える毛
- 口角毛 ・・・ 口の端っこから生えてる毛
- 唇毛 ・・・・ あごの下から生えてる毛
これらを総称して「ヒゲ」と呼びます。ヒゲの根元は神経がとても敏感で、優れたセンサーとなっている感覚器官の一つです。
危険を避けたり、その場の状況判断をしていて、暗闇で見えなくても行動できる大事なヒゲ。以前、レンはヒゲの一部を焦がしてしまったことがあったんですが、あの時はどうだったんでしょうか?笑
猫に味覚は無いの?口と舌のホント!(くちとしたの説明書)
味覚の基準は、大好きなお肉♡
舌の感覚はたいして人間と変わりません。
ただ、食べ物の匂いで食べるかどうか判断します。
ネコっていっちょ前ですが、苦味・甘味・酸味・塩辛さを感じているそうです。
甘味はアミノ酸が主体です。
お肉の甘味はアミノ酸だそう。
美味しいお肉は、アミノ酸がよく出ているそうです。
だから、おいしい焼肉は甘いんですね!
せっかくの美味しいお肉も、腐ってしまうと酸味に変わってしまいます。
ネコは酸味を感じると、腐っていると認識して獲物は食べません。
生後6ヶ月後には乳歯が永久歯に生まれ変わるネコの歯(はの説明書)
歯は3種類あります。
人間と同じように、歯は生え変わり乳歯では26本。生後6ヶ月までに30本の永久歯に生え変わります。
- 門歯 ・・・・ 人間でいう前歯。小さくてかわいい左右の犬歯の間にある歯で、骨から肉をこそげ取ります。
- 犬歯 ・・・・ 獲物に噛み付いた時、脊髄を刺してトドメを刺す歯。
- 臼歯 ・・・・ 人と同じ働きがある、肉を切り裂く役目のある歯。
野生時代から進化を繰り返し、高い身体能力が身についた「ネコ」。一瞬にしてトップスピードで走ったり高い木にジャンプしたり、また物音をさせず獲物に近寄ったりとさまざまな場面で生きていく力をつけた「ネコ」。
人間に対して共存生活が長かった犬とはちがい、まだまだ野生の本能のまま残っているのが現代に生きる「ネコ」なんですね。関節も柔らかく、神経を研ぎ澄まされた高度な感覚を持って生きる動物。とっても可愛らしくネコブームが到来しているので、大事な家族として迎え入れる家庭も多いです。